NEWS
お知らせ
令和6年6月より、入院時食事療養費30年ぶりに30円値上げ
「入院中の食事代(病院食の費用)はいくらかかるのかな?」
「病院によって高い安いはあるのかな?」
そんな疑問を抱いている方もいらっしゃるのではないでしょうか。結論からいうと、入院中の食事代は一律に値段が決まっています。これは健康保険の入院時食事療養費という制度により標準負担額が決まっているからです。
令和6年6月にこの入院中の食事代(入院時の食事療養費)が30年振りに30円値上がりしました。
入院時の食事療養基準額の見直しは、1997年以来約30年振り。物価高の影響で食材費が高騰し、近年、病院給食の委託単価が食事療養基準額を上回る状況が続いていたことから、値上げが決定しました。
65歳以上の課税世帯の方が療養病床に入院した場合、見直し後の「食事療養基準額(総額)」は1食あたり670円、このうち患者自己負担額は490円となります。
また、指定難病・小児慢性特定疾病の患者さんは1食あたり280円となります。
非課税世帯はどうでしょうか?65歳以上の住民税非課税世帯の方の自己負担額は1食あたり230円、このうち過去1年間の入院日数が90日を超えている場合は1食あたり180円となります。
また、住民税非課税世帯で所得が一定基準に満たない70歳以上の高齢者の方は1食あたり140円、そのうち症状の程度が重篤な方は110円となります。
このように見ていくと、決して大きい金額には見えないかもしれません。
しかし、例えば65歳以上の一般の方が指定難病以外で入院した場合、先ほどの食事代が1日(3食)につき1,380円、それに合わせて居住費が370円かかるので、医療費とは別に1,750円の自己負担費用が発生することになります。
この例でいくと、もし30日入院した場合5万2,500円、60日入院した場合10万5,000円の自己負担費用が発生し、その費用とは別に医療費の自己負担もあるのです。
そう考えると、小さな変化に見えても、家計へのダメージは少なくないと言えます。
物価高騰で普段の生活も苦しい中ではありますが、できれば元気なうちから少しずつ、いざという時のお金の備えもしていきたいものですね。